ふくおか展に出品しています
2015.11.17
11月ももう半ばだというのにシャツに素足で過ごしている高鶴裕太です。
というかここ上野、もしくは福岡県がそんなに寒くなく、晴れた日なんかはとても過ごしやすい気候です。庚申窯の紅葉はまだ青いままです。
そんな11月はじめから12月の終わりまで
六本木、東京ミッドタウンにあるThe Cover Nipponという全国のいかした伝統工芸品などを取り扱うお店で「ふくおか展」が開催されていて、上野焼からは唯一僕だけが参加しています。そのほかでは小石原焼が結構多いですね。
そして11月19日にはそのお店で作り手とお客さんが交流するというマーケティングイベントがあり僕も遊びついでに 上野焼の知名度を上げるため、自身の見地を深めるためこちらに参加いたします。
ご興味のある方は参加されてみてはいかがでしょうか?
ちなみに福岡で作られた日本酒が振舞われ 小石原焼、上野焼、高取焼いずれかのおちょこがもらえます。僕のも3つほどあります。まあこの文章を書いている時点でもう間に合わないんですけど。あはは。
さて以下からは言い訳が始まります。
上の写真の水色と藤色の「水のうつわ」という器をメインに、小鉢とお皿の3アイテム2色で出品させていただく予定でした。
この2色は元は同じ釉薬のものを酸化焼成、還元焼成という焼き方を変えることで全く違う色になるという磁器ではあんまり使わない技法で、土物ならではの面白さ、ストーリィをもって庚申窯の色の良さを押し出したシンプルなデザインの器が店頭に並ぶはずでした。作品はこういった感じです。
と こういった感じで送り出したかったんですけれど10月はいろいろとやることが多くございまして、大きなところでいうと秋の窯開きと11/27から3日間Londonで開催されるハイパージャパンというイベントにブース出展する準備がございまして、さらに間の悪いことに粘土がちょうど切れており、制作期間も1ヶ月を切っておりと僕もきれるんじゃないかしらんと思いましたが 秋空が暖かいので心は平穏でした。
そして粘土はですね、「出来上がってもすぐに使わず寝かすべし」
ということを知識として知っていましたが
「そんなもん関係あるかい わしゃ時間がないんじゃ はよ使わせい」
ということで出来立ての粘土を使って十分な数を作っておいたのですが、粘土を寝かしていないばかりにコネの甘いハンバーグのようにぼそぼそと伸びが悪く、でもって「上野焼の薄作り」の要素を強調するべく すべて薄く伸ばした作りだったため 粘土に細かなちぎれができて、その穴がほとんどは釉薬で埋まるものの幾つか空気(もしくは可燃性のゴミ)を多く含むところが焼いた際に見事なピンホールとなりまして、水色系はほぼ全滅、藤色のものがわずかにできてたのでそれのみを送らせていただいている次第です。これらは出来上がりからの推測で気づいたのですが後のパーティです。
いや〜粘土って寝かさないとダメなんですね〜。これで知識だけじゃなくて体験としても知ることができましたね。さてこれを逆手にとって新しいアイデアができるんじゃないかな。あはは。The Cover Nipponさんごめんなさい。そのかわりプレゼントのおちょこはいいやつ持っていくので許してね。
帰国するのが12月に入ってからなのでもしかしたら水色は店頭に並ばない可能性がありますな。いや頑張りますけど。