あがの焼窯元 庚申窯(こうしんがま)

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アクロス福岡で上野焼展

2015.01.17

1月15日から1月18日までの4日間、

福岡県は天神のアクロス福岡・交流ギャラリーにて

 

「上野焼展」

 

が開催されています。

 

展示会の内容は上野焼の12の窯元(庚申窯、梶原窯、光修窯、高田窯、青柳不老園、城之窯、天郷窯、守窯、渡窯、昇龍窯、十時窯、堀田窯)の作品200点あまりの展示と予約販売、そして2月3日〜8日にかけて行われる「上野焼バレンタインおちょこ展」で販売されるおちょこにオリジナルの絵を描く “絵付け体験”になります。

 

今回の展示期間中に(1月15日〜18日)素焼きのおちょこに焼き物専用の絵の具で絵を描いていただいて、それを次の展示会(2月3日〜8日)の時に取りに来ていただくというスタイルになっております。

 

絵付け体験料はおちょこ一つで2160円。

1日限定20個だそうで体験希望の方はお早めに。

 

ちなみに1月17日、18日は我が父 2代目高鶴享一が現場におりますのでもし見かけられた方はお声掛けくださいませ。

 

さて

「おちょこの絵付けってどんな感じ?」

という方もいると思いますので 私コウヅルユウタが試しに描いてみました。

 

こちらが素焼きの状態のおちょこで高鶴享一 作のものでこちらをちょっと拝借して描いてみようと思います。

IMGP5336

 

左が直径8.5cmくらいで右が8cmです。ちっちゃいのでお手軽に描けます。

また浅めの作りになっているので実感として結構描きやすかったです。

 

IMGP5338

 

焼き物用の絵の具ですが描き方は水彩絵の具で描く感覚と一緒です。

絵の具の粘りとか伸びとかも普通の絵の具と大差ないと思います。

一方 描く”素材”ですが、素焼きのやきものはとても水を吸い込みますので紙に描くより滲まず、はっきり描けますし、すぐ乾いてくれるので重ね塗りもしやすいです。

 

そんな感じで描いたこちら。

IMGP5345

 

注意点は

「厚く塗りすぎると焼いてる時にはじける」

ということと

「焼き上がりは薄い色ほど薄く、濃い色ほど濃く出る」

の2点です。

 

色をはっきり出すには絵の具を濃い目に塗る必要があるのですが、あまりに濃いと焼いている時に絵の具が焼き物にうまく馴染めず分離してそこだけ釉薬ごと弾けてしまいます。一方、薄すぎると色が全然出てない! なんてことにもなりますのでバランスが肝心です。

 

また色によって焼き上がりに差がありまして黒、赤、茶色などの濃い色は主張が強くて、白、黄色などは描いている時より薄くなります。青、緑が比較的描いた通りの色合いになります。

これを心得ておかないと下のおちょこのように色を塗った場合黒や赤ははっきりしてるのに白や黄色の部分は色が抜け落ちてすき間になっちゃってる! なんてことになります。

 

また色を混ぜる際も赤と黄色を混ぜてオレンジを作ろうとした場合、絵の具の見た目で”オレンジ色”でも焼き上がりは”ちょっと明るめの赤”になりますので薄い色の配分を多くして焼き上がりをコントロールする必要があります。

特に難しいのが肌色で、描いてる時は”ちょっと色白な肌色”でも 出来上がりはアンパンマンみたいな色になって出てきたりします。ご注意を。

 

IMGP5360

こっちは眠たかったので何にも考えず手の動くまま3分くらいで書いたおちょこ。

 

「てきとーじゃねえか」と言われるとまあそうなんですが、難しく描かずにこんなむちゃくちゃに描いたようなものの方が案外いい出来になったりします。

マスキングテープなんかで文字や模様を貼って、上からカラフルに絵の具を塗ってから剥がすなんて手法も簡単でオススメです。まあマスキングテープを切るという面倒くさい作業があるんですけども。

 

ともかくこんな感じで名前や日付を入れることもできます。

お子さん連れの体験の方などにいいんじゃないでしょうか。

 

 

コウヅルユウタ

 

IMGP5366

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