あがの焼窯元 庚申窯(こうしんがま)

体験レポート

焼物に関する雑学を紹介します。

薪で窯焚き[前編]

2014.10.09

さて窯詰め編に続き窯焚き編です。

まずはうつわを出し入れするための窯の口を埋めるためここに耐火レンガを敷きつめます。

敷き詰めるは庚申窯2代目にして上野焼現理事長でもある “窯焚きプロ” 高鶴享一で、カメラ小僧に徹する私は庚申窯3代目(仮)コウヅルユウタです。

 

 

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写真 真ん中あたりの穴の空いてちっちゃくした湯のみのようなものは“色見” つまりテストピースのことで庚申窯ではこれに総緑青という上野焼の代表的な釉薬をかけます。

これを温度の低い下段、温度の高い上段に置いて釉薬の溶け具合、還元(※)のかかり具合をチェックします。

 

※還元焼成とは・・酸素の供給を意図的に減らして不完全燃焼のガスを発生させ、それをやきものの釉薬や土に取り込ませることで完全燃焼とは違った色合いを出す技法です。薪での焼成では少なからずこの還元がかかります。

 

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焼いてる最中に取り出すためその手前のレンガは取り外せる少し小さめのものを置きます。

 

 

敷き詰めてこんな感じ。

隙間の空いたとこには粘土を塗り込みます。

 

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お次ぎにレンガの上から塗る土を用意します。

この土は精製する前の原土と他の土を混ぜたものらしく植物の根っことかも混ざってます。精製した粘土にしないのは粘土だと熱で陶器になって、窯を開けるときに割らねばならなくなるからです。

そこで適度に不純物が混ざっていることで窯出しのときにぼろぼろ崩れて取り出しやすいってわけなんです。

 

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その土(くさい)を塗り込んでいきます。

叩き付けるように塗るのでかなりはねます。よごれます。わたしは見てるだけ。

 

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土を塗り終わったら窯口の枠を鉄の棒とボルトで締めます。

これは窯焚きの熱でレンガが膨張するのでそれを押さえ込むためのものだそうです。

 

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終わってこんな感じ。

これがある程度乾燥するのを待ちます。(2〜3日くらい)

あんまり完全に乾いちゃうとひび割れてその隙間から火が出てくることもあるので生乾きで。

 

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さて窯焚き当日。

上野は幸いにも快晴で絶好の窯焚き日和です。

いやー天気がいいとそれだけで上がります。薪も乾いて温度が上がりやすいですしね。

 

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窯本体にはじわじわ燃える太い薪を燃やしつつ、まずは煙突を暖めます。

これはエントツ専用の炉になります。煙突を暖めないと窯焚きで出る煙をうまく吸い上げないからです。

上昇気流的なやつですな。

 

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中の様子。

窯焚きは8:30amスタート。

 

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今回 高校時代の後輩で今はカメラマンの小田君にも来てもらって窯焚きの様子を撮影してもらいました。

この映像は来年の共同展示で上映するためのもので、いずれ庚申窯のサイトでも紹介させていただきます。多分かっこいいものになるんじゃないでしょうか。

 

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窯焚きがほとんど終わるまでつき合ってくれたので上野焼の窯焚きのことや庚申窯の様子がよくわかる(しかも魅力的な)映像がとれたと思います。

中でもウェアラブルカメラのGo-Proを使った映像は普段見られない窯の中の様子もばっちりです。

 

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まず薪にGo-Proを巻き付けまして

 

炉の扉穴から見える火で入れ時を確認しまして(穴から見える火が下に落ちだしたら薪を追加するのが庚申窯スタイル)

 

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扉をスライドしてGo-Proを水に浸し、あとは入れるだけ!

 

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その映像がこちら。

 

http://youtu.be/rvixZsHOP_c

 

こんな感じで撮影も窯焚きも進んでいました。映像の方はまだまだこれだけではございませぬ。

なんせ24時間以上窯焚きしていたのでけっこうなボリュームになっているはずです。

編集するは小田雄大(23)  出来上がりが楽しみです。

 

 

では窯焚き、続きは後編で。

 

 

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