あがの焼窯元 庚申窯(こうしんがま)

体験レポート

焼物に関する雑学を紹介します。

バロンの仮面も陶器で作ろう

2014.08.05

前回のランダに引き続き今回はバロンの制作です。

民族学博物館ですこぶるテンションのあがる庚申窯3代目(仮)コウヅルユウタです。

 

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粘土の制作はランダのときと全く同じなので省きます。

今回は素焼きからのスタート。  ちなみに左がバロンです。

 

インドネシア、バリ島で聖獣とされる存在でランダ(右)のライバルでもあります。沖縄のシーサーのようなものでしょうか。

なんにせよ縁起が良さそうだし顔がいいので作ってみました。

 

 

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さてランダのときはアクリル絵の具で着色しましたがバロンはひび割れが少なかったので釉薬をかけて本焼きをします。

でも目はやはり黒く入れたいと思い絵の具での着色する部分をマスキングテープであらかじめ覆います。

 

 

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そこでコンプレッサーという釉薬をスプレー塗装できるマスィンを用いまして、くすりがけをします。

ここでの釉薬は “掻き落とし” での模様を残すために やきものの地肌が透ける銅系の釉薬をうすくかけます。

 

 

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マスキングテープをはがしてこんな感じ。

ここから目と歯に色をつけていきます。

 

 

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さてここで登場いたしましたのは「ランダを作ろう」で、粘土の表面を白くするために使っていた化粧土です。

この化粧土には色がついておりまして素焼きの状態のやきものに使うことで模様を描くことができます。

ちなみにこの化粧土は黄色。

 

 

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絵の具と化粧土で模様を描いて完成。

このやきもの用絵の具も、先ほどの色付き化粧土もこのまま焼くとざらざらとしてしまい、

化粧土の場合悪くするとぽろぽろとはがれ落ちてしまうこともあるのでさらに上から “地薬” という透明の釉薬をかけます。

これによってつやと表面の保護をすることができます。

 

 

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ふたたびコンプレッサーで透明釉をかけてくすりがけ完了。

後は焼くだけです。

ちなみに “酸化” で焼いた方が絵の具の発色は良いです。

 

 

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焼き上がりがこちら。

 

絵の具の発色に今ひとつ不満ですがまあまあいいんじゃないでしょうか。

やきものの絵の具は色が濃いものほどしっかり発色し、薄いものは消えてしまって透明になってしまったりします。

今回でいうと白色の絵の具が弱く、 歯の色や目の輪郭がぼけてしまいました。

やきものの絵付けは重ね塗りもちゃんと出てくれなかったりするのでなかなかに難しいです。

 

 

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飾ってみるとこんな感じ。

厄よけにいかが。

 

 

 

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